いきなり!ステーキがNasdaq上場へ!

(最終更新日:2019年11月29日)

2018年9月6日の日本経済新聞に、『ペッパーフードサービスがNasdaq市場にADRの上場申請』という記事が掲載されました。

記事によれば、9月4日にSECにADR登録の届出書を提出し、SECとNasdaqから承認を得て必要な手続きが完了すれば、9月28日ごろに上場する見通しだそうです。なお、日本企業でNYSEおよびNasdaqに上場しているのは現在のところ12社あり、直近では2016年7月にLINEがNYSEに上場しました。

Nasdaqに上場をすることで、アメリカをはじめとする海外市場に向けて知名度の向上を図ることができます。日本企業が海外進出を活発化させた1990年代から2000年代は海外市場への上場も活発化しましたが、その後は国内取引所の株式売買システムの高速化が進み証券市場がグローバル化したことや、株式以外での資金調達機会が増加したこと等に伴って海外市場に上場を維持する必要性が低下し、2010年代は米国株式市場からの撤退が相次ぐという状況が続いていました。

では、なぜペッパーフードサービスがこの時期にNasdaq市場への進出を決めたのでしょうか。

ペッパーフードサービスの主な事業は「いきなり!ステーキ」に代表されるステーキ店業態です。2017年に初めてアメリカに進出し、2018年末には11店舗まで増やす計画だといいます。その後はアメリカだけでなく、その他の地域にも、その他の業態も含めて展開を模索していく計画だそうです。海外事業展開の足掛かりとして、まずは、ステーキ文化の本場アメリカに展開する、そのためには知名度とブランド力の向上が不可欠で、その目的のためにNasdaqというアメリカ市場に上場する、という戦略は必然だったのかもしれません。

既述の通り、2010年代の日本企業の海外市場進出数は減少の一途を辿っています。しかし、最近になってペッパーフードサービスのようにビジネスをグローバルに展開し、そのためにNasdaq市場に進出するということを考え始めた企業が徐々に増えてきています。

当社ではそのようなNasdaqを目指すベンチャー企業を積極的にサポートして参りたいと考えております。

(2019年11月追記)ペッパーフードサービスのNasdaq上場に関する記事はこちらをご覧ください。

いきなり!ステーキが遂にNasdaq上場

 

いきなり!ステーキ、Nasdaq上場廃止へ

 

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